お手持ちのルベライトのリングに合わせて、 ペンダントを作らせていただきました。
鮮やかな赤をダイヤモンドが引き立てています。
黒真珠の指輪が一つ欲しいとのお客様のご注文に合わせ、 一粒で存在感のあるお品に仕上げました。
15ミリの大粒の黒真珠はピーコックカラーの特級品です。
真珠の全てにおいて、「テリ」「色」「表面のキズ」の中で 一番重視するのは「テリ」と「色」だと思って今まで作品を作ってきました。
多少のキズ・エクボは「テリ」「色」が最高に見えるポジションを最優先し、 あまり問題としません。
真珠はキズが付きやすく、使っていて思わずぶつけてキズを付けてしまうこともあります。
出来る事ならば、右利きの人は普段、右手を使うことが多いので左手に、 またその中でも薬指は小指と中指に守られているので、 一番キズを付けることが少ないと思われます。
こちらのお客様は右利きでしたので、 使用頻度の低い左手の薬指用として作らせていただきました。
左手の薬指専用というと、指の付け根が手の甲から見て 中指側が高く小指側が低くなっています。
お客様個人個人でその高低差の違いがあり、 それに合わせて左に流れるように作るとより薬指が長く美しく見え、 指のフィット感もしっくりします。また、カタカタ動くことも少ないです。
左の薬指ならではの、左流れに合わせトルネードした三本のアームが、 指に美しくフィットしています。
ダイヤはEカラー・VS・エクセレントカットの綺麗なダイヤのみを使用しています。
三角形のトリリアントダイヤも少し深さがある、 とてもテリのあるダイヤを使用しました。
デザインは30点程ご提案させていただき、 あまり華美にならずにそれでいて高級感と存在感のあるこのデザインに決まりました。
加工を始め、加工途中の確認においてもお客様の薬指の長さ、 節と指の根元のサイズの差、薬指の両サイドの根元の高低差をしっかりと確認し、 トルネードのアームの立ち上がりの角度や、リング部分の流れ方、指のフィット感を確かめます。
そしていよいよ完成です。 お客様にご覧になっていただきます。
指にはめていただき、まずは指馴染みがいいか、 それと手の表情が指輪をはめる事によってどう変化するか、肌の色うつりはいいか、 またからだ全体を写す大きな鏡の前に立っていただいて、からだ全体とのバランスを確認します。
女性はお話をしている時に、よく手を顔の近くに持っていかれる場合が多いので、 お顔と手にはめた指輪との色映りやバランスも確認します。
総合的に細部まで確認していただいて、初めてご納品となります。
今回も大変お気に召していただきました。
今後は少なくとも年に1回は石留めの点検、クリーニングをさせていてただきたいので、 そのお願いをお伝えしてご納品とさせていただきました。