アトリエエヌツーのジュエリー技術
錺職人 かざりしょくにん
皆さんはジュエリーを制作する職人の事をどんな風に呼んでいますか。
宝石職人、彫金師などがよく聞かれますが、アトリエ・エヌツーでは「錺職人」と呼んでます。
「金属を芳しく加工する」という意味を持ち、金属を加工し装身具や家具・建築物の装飾金具などの、細かい細工物を作る職人を「錺職人 かざりしょくにん」と言います。
簪や帯留めを作る江戸時代の職人のイメージが浮かぶ方もいらっしゃると思いますが、現在アトリエ・エヌツーでは簪や帯留め以外に、洋服に合ったリング・ブローチ・ピアス・ペンダント等を作っております。
受け継がれた伝統の透かし技法
アトリエエヌツーの得意とするジュエリーの技術のひとつ、『透かしの技法』。プラチナや18金の極細い丸線を平に潰し、その先を更に薄く細くします。それを適切な長さにカットして、その小さなパーツに強度を増すため研ぎ上げながら鍛えてバネを効かせ、唐草の形になるように丁寧にカーブをつけていきます。それをひとつひとつ溶接して、美しい透かし飾りのジュエリーへと造り上げていきます。繊細な飾りですが、驚くほど軽く、強度もあります。
また、プラチナより融点の低い18金の『透かし技法』は更に難しく、技術を必要とします。このような地金の扱いだけでなく、それぞれのパーツをジュエリーとして美しく配置するバランス感覚も必要とされる技術となります。
代々受け継がれた、アトリエエヌツーの技です。
100分の1ミリの世界の芸術
指輪、イヤリング、ピアス。。。
美しいジュエリーたちはとても小さな世界からできあがっています。
宝石のサイズを測るのも100分の1ミリの単位で測ります。
リング、ピアス、ペンダントなど小さなパーツを組み立て、張り合わせるのにも面と面とが隙間なくぴったりと合っていなくてはいけません。
ジュエリーが左右対称なのか、きっちりと平行になっているかなど見極めなければいけません。
それは普段日常生活の中の感覚ではなく、100分の1ミリの世界、鍛えられた職人の目と手の感覚でしか測り知れない世界なのです。
トップレベルの職人ならば、それ以上の感覚が備わっているかもしれません。
このように高い技術がなければ、美しいジュエリーを制作することはおろか、お客様の大切なジュエリーの品々をお預かりし、修理することもできません。
アトリエエヌツーではこのようなトップレベルの職人と、またその技術を受け継ぐ職人たちが毎日技術を磨くべくジュエリー制作に励んでおります。
新たなデザインへの挑戦
伝統的な技法だけでなく、新たに生まれてくる斬新なデザインに対応する為の新しい技法を駆使しています。
既成概念の中からのデザインだけではなく、幅広く発想を展開し、今までに見たことのないジュエリーを造りあげたいと思っております。また、新しいジュエリー造りへの挑戦は職人の高い技術がベースになければできません。
そのために、アトリエエヌツーの職人は日々精進しております。